こんにちは。カズパパ@下町(@GuyTangerine)です。
ワタシが敬愛してやまない科学者、池谷裕二氏(@yuji_ikegaya)は本物の脳科学者です。薬学専攻ですが、脳科学者と言ってよいくらい脳への造詣が深い科学者で、読書家でもないワタシがほんとどの著書を読んじゃうくらいの知識欲を満たしてくれるステキな文章。
今年度、第二種衛生管理者の資格取得に向けて勉強するハメになり…。嫌々勉強しても脳に定着する方法が無いかなーっていう超低俗な気持ちで読みました(笑)
時間もやる気も無いオジサンの効率的な勉強法はあるのか?!
海馬と脳細胞、記憶力のお話
まず、記憶には脳内にある海馬という部位が大きく関与しているようです。
・海馬に命に関わる重要と勘違いさせるために繰り返す
海馬は原始的な部位、つまり昔からある部位なので、生死に関わる情報を優先的に記憶させます。つまり、何度も何度も情報が入ってくるものは「何度も入ってくるってことは生死に関わるほど重要なんだ!」と勘違いするそうです。
地道に復習が最重要みたいですね…。やっぱり復習ですよね…。
オジサン、歳をとると記憶力が衰えるし、最近のことも思い出せないと嘆きがちですが科学的にはそれは間違っているようです。え、ほんと?!
・脳細胞は減らないし記憶力も衰えない
若者と年配者に、こんな前置きをして記憶力のテストをしてみて違いを測ってみます。
「これは記憶力の試験です」と前置きして試験を受けさせる。
「これは心理学の試験です」と前置きして試験を受けさせる。
その結果、前者だと若者が高得点という結果でしたが、後者では若者も年配者も同じ得点というデータが出たのです。つまり、年配者の「記憶力は年とともに衰える」という思い込みや自信の無さが、せっかくの記憶力の能力を下げてしまっているのです。
これって驚きですね…。根拠の無い自身ってやっぱり必要なんですね。いますもんね、根拠の無い自信家が成功するって話は。
・大人は時間が無いので覚えが悪くて当たり前
・思い出すのに時間がかかるのは脳内の情報が多いせい
・子どもの最近と大人の最近のスパンは後者がずっと長い
若者や子どもと大人では、そもそもの前提が違うようです。大人は、超悪条件、かつ、自分を不利な条件にもっていって「記憶力が衰えた、最近は物忘れが多くなった」と勘違いしているのが大半みたいです。大人は謙虚なんですね(笑)
ちょっと自信出てきたぞ。むしろ根拠の無い自信を持つのだ!
効果的・効率的な勉強方法や環境は?
海馬のお話や、記憶力のお話をしたので、これからが本番の勉強方法についてです。すべて脳科学に基づきデータで証明されているお墨付きのもの。池谷裕二氏は、生粋の科学者ですし出典までしっかりしているので信頼がおけるんですよね!
まずは、休憩と睡眠は超重要です。
・休憩時間は何もしない=脳内を整理する時間が必要
・睡眠で記憶が定着するので、朝は考える勉強、夜は覚える勉強
勉強した内容は休憩や睡眠で整理され定着します。よって、朝に覚えるより、夜に覚えて眠るほうが効率が良いようです。流行りの朝活での勉強は「覚えるより考える勉強」にシフトすると効率的ですね。
冒頭にも述べましたが、海馬の特性は生死に関わる情報を優先的に定着させます。また、生命にとってシビアな状況で入ってきた情報は優先的に定着させます。繰り返しての同じ情報は生死に関わると勘違いして優先的に定着してくれます。
・海馬は必ず忘れるので復習は必須
・同じテキストを何度も復習すると海馬は覚える
・空腹、歩きながら、寒い環境で記憶力アップ
・体を動かすと記憶力も向上する
たしかに空腹のほうが頭が冴えますもんね。歩きながらも効果的なんだ。これは追って書きますが「聴く」という形も効率的な勉強法のようです。身体を動かす=生命活動をしている状態なので、聴きながら歩くというのがとても効率的ですね。
その他、海馬に加え、人間自体の特性も大切です。
・脱水は学力記憶力もガタ落ちなので勉強や試験では水分補給は大切
・海馬はワクワクしているとシータ派が出て記憶力が増強する
・海馬はお隣にある偏桃体からの感情による記憶力が増強する
身体の基本、水分は大切(笑)試験の日は水分補給を忘れずに。
生命の危機でも記憶力が定着しますが、ワクワクや感情でも記憶力が定着するようです。好きな人と一緒にお勉強とか、ご褒美をイメージしてお勉強とか、原始的ですが効果的なんですね~。
好きな人と図書館やコワーキングスペースで勉強とか、またしてみたいなー(失言)そのあとは一緒に美味しい料理を食べるなんてサイコーの勉強シチュエーションなんだ…。若者よ!好きな人と勉強だぞ!
インプットとアウトプットを双方活用する
ここからは脳の特性を活かしたテクニックのお話です。単に、読む、見るだけではあんまり覚えられなくて、やっぱり「書く」のが重要。「声を出して読む」のも重要。そして、効率的な「聴く」も重要です。
・入力(読む)するだけでは3倍忘れる、必ず手を動かす(書く)
・付箋紙を貼るだけや下線を引くだけでは効果無し
・まずは大まかに捉える
・脳は最後までやり切りたい欲があるので交代学習が効果的
・音読、自分の声を録音して聴く、人に説明するで記憶が定着
目から鱗だったのは、音読と、それを録音して聴くというのがとても効率的ということ。これならスマホを活用すれば出来そう。自分の甲高い声(←コンプレックス…)聞くの恥ずかしいけど…。
時間も無いし、これは実際にやってみようかなー。少なくとも音読はしてみよう。あとは書く!書く!復習!復習!ですねぇ。
最後は動機、モチベーションのお話。世界最強のアメリカの陸軍ではいろいろな動機や目的で入隊する人たちがいます。日本同様、アメリカにも徴兵制はありません。
大切な国を守るんだ!
家族を守る仕事は崇高なことだ!
という動機より、
陸軍の訓練、楽しそう!
陸軍の仕事に興味があるの!
という動機のほうが成功する割合が高いようです(笑)人間は大義名分で動くより、身近な興味や個人的な楽しみのほうが大成するみたいですね。人間、やっぱり、そーゆーもんよねーって納得。
第二種衛生管理者の資格取って、昇進して、月給数万上がるってことを楽しみに勉強しますかねぇ。お小遣い増やしてもらおっと。受かったらご褒美も用意しておこっと。これは妻と相談だな。あと、カフェインを摂取しながら勉強すると記憶が定着するらしいですよ!
池谷裕二氏の著書、本当におススメです!